ステンレス製鍋の焦げ付きお手入れ方法・長持ちさせる使い方

ステンレス鋼(stainless steel)とは、stainless(=錆びない)steel(=鉄)
つまり「錆びない(錆にくい)鉄」という意味です。

ステンレス鋼素材の鍋を使うメリットは

  • 錆びにくい(耐食性に優れる)
  • 変形しにくい(硬さ・強度がある)
  • 保温性がよく冷めにくい(熱を保持し、温度が下がりにくい)

という点が上げられる反面、このようなデメリットもあります。

  • 変色を起こしやすい
  • 熱伝導がよくない(熱ムラが発生し、焦げ付きやすい)
  • 他の金属とくらべ比重が重い(重量が重くなる)

以上の特徴から、ステンレス鋼はフライパンより鍋に向いた素材と言われます。また、ステンレス鍋は一生モノと呼ばれるほど長く使うことが可能です。

今回はステンレス製鍋のお手入れ方法と、お手入れの手間を少なくする使い方をご紹介します。上手に扱って長持ちさせましょう!

使い始めにして頂きたいこと

まずは使い始めのポイントです。

製造上、内面には鉄粉などの細かい汚れが付着していることがあります。最初に使用するときは食器用洗剤をつけて、スポンジ等で十分に洗い、すすいでください。

その後、米のとぎ汁くず野菜を入れて煮立たせるか、水に10%程度の食酢を入れて沸騰させてください。内面に付着している細かい汚れを取り除くことに効果的です。

▼米のとぎ汁を煮立たせている様子

ステンレス鍋で米のとぎ汁を煮立たせる

普段のお手入れ

ご使用後は食器用洗剤をつけて、スポンジ等で十分に洗い、水気を拭き取り乾燥させてください。

お手入れが不十分ですと白い汚れが付着してきますが、水道水中の微量成分が残留したものです。人体に入っても問題ありません。

ステンレス製鍋の焦げつきを落とす方法

焦げつきの取り除き方はいくつかあるのですが、焦げつきの程度によっては落とせない方法もあります。

鍋を長く使用するためには、以下①〜④の順で行ってください。

  1. お湯に浸して焦げ付きを柔らかくして取り除く。
  2. ぬるま湯を張り、食酢またはクエン酸を大さじ2程度加えてしばらく様子を見る。それでも柔らかくならない場合そのままとろ火で加熱し、半日程度放置してからスポンジでこすり落とす。
  3. メラミンスポンジにクリームクレンザーをつけてこすり落とす。
  4. ナイロンたわしでこすり落とす。

④ナイロンたわしでこすると鍋に傷がつく場合があります。最終手段と捉えてください。

 

今回は検証用にステンレス製鍋をあえて焦げ付かせました。

▼検証用にあえて焦げ付かせた鍋

焦げ付いたステンレス鍋

この時はまだ「焦げ付き落としの大変さ」に気づく由もなく…。最終手段④「ナイロンたわしでこすり落とす」方法でようやく焦げ付きを落とすことができました。

では、それぞれの方法を検証しながら実践してみます!

①お湯に浸して焦げ付きを柔らかくして取り除く

まずはお湯に浸して焦げつきを柔らかくしてから取り除いてみてください。

ステンレス鍋の焦げ付きをお湯で柔らかくする
鍋にお湯を張り、10分程度放置してからスポンジ等でこすります。
ステンレス鍋に金属製ツールはNG

焦げ付き等を落とす場合、傷がつくため金属製の固いものを使用しないでください。

ステンレス鍋には木製ツール

スポンジで焦げ付きが落ちない場合は、表面を傷つけにくい木や竹製のヘラなどでこすってみましょう。

焦げ付きはほんの少し落ちましたが、大きな変化は見られませんでした。

Before
焦げ付いたステンレス鍋
After
お湯で焦げ付きを落とした後のステンレス鍋

②食酢やクエン酸を使う

お湯に浸して落としきれなかった焦げ付きには次のステップです!食酢またはクエン酸を使用しましょう。

焦げ付いたステンレス鍋にクエン酸を入れる

①鍋にぬるま湯を張り、食酢またはクエン酸を大さじ2程度加えてしばらく置きます。

今回は1時間程度置いてみました。

クエン酸でつけ置きした鍋を洗う

鍋の中の水を捨て、スポンジに中性洗剤をつけて焦げ付きを洗い落とします。

焦げの黒い部分を少し落とせましたが、またもや大きな変化はなし。

Before
お湯で焦げ付きを落とした後のステンレス鍋
After
クエン酸で手入れ後の鍋

食酢やクエン酸を使って次のステップです!そのままとろ火で15分程度加熱し、半日程度放置します。

この方法も実践しましたが、まだまだ焦げは落ちず…!がっくり。

③クリームクレンザーでこすり落とす

食酢やクエン酸で汚れを落とせなかったら、粒子の細かいクリームクレンザーを使ってみましょう。

クレンザーで焦げ落とし

メラミンスポンジにクリームクレンザーをつけて焦げ付き部分をこすります。

クレンザーで焦げ落とし

メラミンスポンジでは力が入らず、食器用スポンジに変更。ゴシゴシこする力作業です…。

全体の焦げ付きが薄くなりました!

Beforeクエン酸で手入れ後の鍋
Afterクレンザー手入れ後の鍋

なぜクリームクレンザーで焦げ付きを落とせるの?

クリームクレンザーは研磨剤を含んだ洗剤のこと。研磨成分のごく小さな粒子が汚れを削り取り、焦げ付きやサビなどの不溶性の汚れを落とすことができます。


ここまで試した方法はこちら。

  1. お湯に浸して焦げ付きを柔らかくして取り除く。→落ちず
  2. ぬるま湯を張り、食酢またはクエン酸を大さじ2程度加えて1時間程度放置。こすっても落ちないのでそのままとろ火で加熱し、半日程度放置してからスポンジでこすり落とす。→落ちず
  3. メラミンスポンジにクリームクレンザーをつけてこすり落とす。→少し落ちた!

3つの方法を試しても頑固な焦げ付きは落ちません…。こうなったら最終手段!ナイロンたわしを使います!!

④ナイロンたわしでこすり落とす

最終手段「ナイロンたわし」でこすっていきます。

ナイロンたわしで鍋の焦げを落とす
 
 

ナイロンたわしを使いやすさに切り分け、水と少量の食器用洗剤をつけてこすります。

ナイロンたわしで鍋の焦げを落とす
焦げ付きが落ちてきました!

焦げ付きがすっきりと落ちました!

Before
クレンザー手入れ後の鍋
After
ナイロンたわしで手入れ後のステンレス鍋
ナイロンたわしで手入れ後に傷がついたステンレス鍋
焦げ付きは落ちましたが、鍋には細かな傷がついてしまいました。

 

ステンレス鋼は腐食に強い金属ですので、傷がついても使用上問題はありません。

なぜナイロンたわしで焦げ付きが落ちるの?

ナイロンたわし

ナイロンたわしとは化学繊維でできたたわしのこと。一般的な食器用スポンジと比べごわごわと硬く、研磨粒子を含ませ「汚れを削り落とす」ことに向いています。

ステンレス製鍋に細かな傷がついても使用上は問題ありませんが、あまりに傷が増えたり深い傷がついてしまうと故障の原因となります。
できるだけ傷をつけないようにご使用いただくのがおすすめです。

内面コートが施された鍋や、柔らかい金属であるアルミ、銅にはナイロンたわしを使用しないでください。鍋の寿命に関わる傷がついてしまいます。

ステンレス製鍋を焦げ付かせにくく使う方法

焦げ落としは時間と手間がかかります。「焦げ付かせない」方法で調理していただくことが一番だと思います。

ステンレス製鍋で下ごしらえ等、炒める作業を行うと焦げ付きやすくなります。

鍋が高温になり空炊きと同じ状態になるため、油が焦げ付いたり、鍋底が変色、変形する原因になります。

下ごしらえ等、炒める作業が必要な場合は、フライパン等で炒めてから鍋に入れていただくことをおすすめします。

ステンレス製鍋が虹色に変色したら

内面が虹色に変色することがあります。特に新品の鍋の場合発生しやすくなりますが、ご使用上問題はありません。

この虹色は、ステンレスの表面を覆う不動態皮膜に水道水中の微量成分が付着して虹色に見せている現象であり、有害なものではありません。

ステンレス鍋の虹色変色

変色が気になる場合は以下の方法をお試しください。

ステンレス鍋に酢を入れる
①水に10%程度の食酢を入れます。

 

今回は水500mlに対し食酢50mlを入れました。

ステンレス鍋に酢を入れて煮立たせる
②3分程度煮立たせます。
ステンレス鍋に酢を入れて煮立たせる
③火を止めて鍋の側面にも行き渡らせるようにすると効果的です。
虹色の変色を取り除くことができました。
Before
ステンレス鍋の虹色変色
After
酢で変色を落としたステンレス鍋

なぜ食酢・クエン酸で虹色が落とせるの?

食酢・クエン酸は「酸性」です。汚れは「中和」させることで落ちるので食酢・クエン酸は「アルカリ性」の汚れを落とすのに向いています。

ステンレス製鍋についた虹色の元は、水道水中に多く含まれる微量成分(ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウム・ケイ素など)です。

これら微量成分はアルカリ性の物質が多いため、酸性の食酢・クエン酸が効いて虹色を落とすことができます。

山菜、ごぼう、ほうれん草等、アクの強いものを料理すると、鍋や食材が黒く変色することがあります。これは、食材に含まれる「タンニン」とステンレスの成分(鉄)が反応するためであり、有害なものではありません。
 

ステンレス製鍋のサビ(腐食)を落とす方法

サビ(腐食)が発生しても、落とせばまた同じように使うことが可能です。

検証用として鍋底にスチール缶、食塩を一晩置きっ放しにし、「もらい錆び」の状態を作りました。

▼あえてもらい錆びを再現したステンレス製鍋

もらい錆のついたステンレス鍋

サビ(腐食)が発生したときは以下の手順でお手入れしてみてください。

クレンザーでステンレス鍋のもらい錆を落とす
①スポンジにクリームクレンザーをつけて錆び部分をこすります。
クレンザーでステンレス鍋のもらい錆を落とす

②錆びが落ちたらよくすすぎます。

錆びを綺麗に落とすことができました!

Before
もらい錆のついたステンレス鍋
After
もらい錆を落としたステンレス鍋

サビにくいはずのステンレスがサビてしまう「もらい錆」とは?

「もらい錆び」鉄やアルミ等の異種金属にステンレス製品を接触したまま放置することで発生します。

鉄やアルミなどに発生した錆びがステンレス表面に付着しこびりついたりするもので、ステンレス自体が錆びたように見える現象です。

もらい錆のついたステンレス鍋

先述のお手入れ方法でもらい錆びが落ちない場合、ステンレス自体に錆びが進行したものと考えられます。

この錆びは落とすことが難しくなります。日頃からこまめにお手入れするようにしましょう。

また「塩分や酸等を多く含んだ汚れを放置」「湿気の多い場所での保管」も腐食(サビ)発生の原因になるので注意しましょう。

水回りでは鉄やアルミ等の異種金属と接してしまう場面が意外と多いものです。ちょっと注意してもらい錆びからステンレスを守りましょう。

一生モノのステンレス製鍋

検証用に焦げ付かせた鍋のお手入れ、時間も手間もかかり大変でした。
こんなに苦労するなら焦げ付かせない方法で使っていただき、焦げ付きを未然に防いでいただけると良いなと思いました。

一方、ステンレス製鍋はひどく焦げ付かせても、錆びさせても、お手入れすれば復活。ステンレス製鍋は上手に使えば一生モノというのは本当みたいです。

ステンレス製鍋のお手入れ・使い方ポイントまとめ

  • 下ごしらえ等、炒める作業が必要な場合は、フライパン等で炒めてから鍋に入れる。
  • 鉄やアルミ等の異種金属と触れたまま放置しない。
  • 塩分や酸等を多く含んだ汚れを放置しない。
  • 湿気の多い場所で保管しない。

以上をご注意いただき、ステンレス製鍋を長く快適に使ってくださいね。

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